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蔵元日記vol.502【前回の宿題・獺祭がしなければいけない事】

(2021.2.13東北地震の前日に書きました)

具体的には、まず設備投資。昨年暮れに酒の搾り機(フィルタープレス)を2基増設しました。今まで8基だったからこれで10基になったわけです。近年、あるタンクの醪の搾るタイミングが来ているのに、搾り機にまだ他の醪が入っていて空かず、伸ばさざるを得ない事がありました。結果として、タイミングを逃して搾られた酒は、行き過ぎてたり若すぎてたりして、満点の品質とは言えない酒も出ていましたのでその対応策です。

 

また、これは建物の方の設備投資ですが、摂氏マイナス5度からマイナス10度を保てるチルドの冷蔵倉庫を建てます。貯蔵能力は720ml換算で150万本、おそらく日本酒の冷蔵倉庫としては日本最大です。うちの生産量で言うと1.5か月分強が貯蔵できる計算になります。これもなぜ必要があったかと言いますと、その時その時の予想需要量に合わせて酒を造るとどうしても毎月の生産量が上下し、これが製造スタッフたちに過重労働を強いる原因となります。過重労働は結果として満足する品質に届かない原因の一つになります。これを避けるためです。

 

こういうことを書くとどこかから「金さえかければ何でもできるよ」という声が聞こえてきそうです。まあ、その通りですね。しかし、コロナ禍の中、昨年の売り上げは前年比80%であえいでいる酒蔵としては、総額で10億円を超す金額はしびれる額ですね。

 

しかし、この設備投資は獺祭にとって、「獺祭」というラベルを張った酒がどこに出しても恥ずかしくない品質であることを守るためには必要な金額です。

 

そして、人員の拡充。この四月には11人の若者が入社します。でも、製造からは40人足りないと言われているんですから、まだまだ足りません。我と思わん方はぜひ私たちと一緒に獺祭を造りませんか?

 

つまり、コロナウイルスのお陰で随分パンチを食らって、よろよろとした姿を見せていますし、実際、痛い思いをしていますが、ファイティングポーズの腕を下ろす気はさらさらありません。ここにこそ、獺祭の特質があります。ピンチこそチャンス。集中豪雨に遭おうと、「山田錦が不足するのはお前が使いすぎるから」と理不尽なそしりを受けようと、乗り切れてきたのはその現状の中でどうしたら少しでも良い獺祭を造ることができ、それをお客様にお届けすることができるか、この事のみに集中してきたからです。

 

最近よく言うんですが、はるか昔、世界史で習ったメソポタミア文明は、チグリスユーフラテス河の氾濫により肥沃な大地が流域一帯に生まれ、それが農耕を促し、起こった。また、中世のペストの蔓延はあの輝かしいルネッサンスをイタリアにおいて生み出した。つまり、人類は災害や困難を乗り越えることにより発展してきたんですね。

 

コロナだろうとなんだろうと、獺祭は皆様と共に前を向いて攻めていきたいと思います。

 

 

★東北地震(地震後に書きました)

 

お怪我をされた方や自宅が被害にあわれた方に心からお見舞い申し上げます。しかし、死者が出なかったことは不幸中の幸いです。と、いうよりも皆様の平素の地震対策の結果だと思います。皆様の災害への対処とご努力に対して、心から敬意を払います。

 

今回、私たちにも勉強になったことは、インフラがそれなりに準備され、個々の備えがされていれば、ゼロにはなりませんが、かなり被害を軽減できるという事です。酒造りと震災対応を一緒にするのは適切ではないかもしれませんが、酒造りもインフラが大事と思ってここまでやってきました。



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